炬口(たけのくち)地名の由来

炬口漁港の国道28号線を挟んで向かいの山上には、その昔、離火権現(たくひごんげん)が航海の神としてまつられていました。そこでは夜になると大きな松明(たいまつ)が燃やされ、夜に沖を行く船はそれを目印に航行したと伝えられています。松明は大きな火を意味する「炬火」の漢字を当てることもあり、炬口の地名の由来はそこから来ていると考えられています。江戸時代末期の記録によると、離火権現では毎年6月15日の夜にお祭りが行われ、納涼も兼ねて、あちこちから多くの人々が舟で訪れ、海上は賑やかで美しい様子であったと伝えられています。
現在、離火権現は洲本炬口漁協のすぐ前にある事代主神社に合祀されています。今でも事代主神社では漁協の人々によって、夏に安全祈願祭や大漁祭が行われており海に携わる人々の信仰を集めています。

海人の伝統を継承する
事代主神社
事代主神社