だんじりは神社の祭りで曳き回す神座のことです。西日本各地で見られますが、淡路島のだんじりの特徴は、赤い布団を5枚重ねた「布団だんじり」です。元禄3年(1690年)洲本八幡神社の祭礼に出された屋台だんじりが始まりで、明治23年(1890年)頃現在のような布団だんじりが造られ、次第に豪華になっていったと言われています。
現在、炬口八幡神社の春の例祭では、屋根に破風のついた屋台だんじり5台、ふとん状の屋根を重ねたふとんだんじりが2台、合計7台が出ます。昔はもう1台出ていましたが、担い手が少なくなり維持することが困難になったため洲本市へ寄贈されました。このだんじりは船の形をした「船だんじり」と呼ばれ、江戸後期の貴重なものです。かつては島の浦々にありましたが、今となっては現存する貴重なものであるため洲本市立淡路文化史料館で展示されています。